PICO4やQuest2などお手軽にVRを楽しめる様になった昨今。VRのトラッキング機能も各段に向上しているが、トラッキングにはどうしても部屋の明るさが必要になる。
部屋の明るさが足りないと警告が出てトラッキング機能が使用不可能になるものが多く、基本的に暗闇でのVRではトラッキングが出来ない仕様になっている。(トラッキング機能をオフにすれば使用自体は可能)
そんなVRセンサー事情を加味してか、ZyberVRから画期的な商品が発売されていた。それがこの『ZyberVR 赤外線ライトナイトビジョンイルミネーター』。
これを付けるだけであら不思議。なんと暗闇でのトラッキングが可能になるのである。これは神商品の予感がしたので、実際に購入しての開封レビューとか使用した感想を語ろうと思う。
開封
という事で早速開封。箱は7.5cmx7.5cmx3.5cmと小さめ。
外箱を開けるとプラスチック製のケースにスポンジ素材で型取られて入っていた。
同梱物は本体、説明書、USB-C(メス) to USB-A(オス)変換コネクタ、USB-C(オス) to USB-C(オス)変換コネクタの4つ。
本体
本体外側にスイッチがあり、それを押すことで2段階LEDの明るさが調節可能。[オフ]→[1.5W(弱モード)]→[3W(強モード)]の順でボタンを押すたびに変化する。
本体正面には赤外線LEDが2つある。
本体裏側には給電用のUSB-Cが付属。しかしこのUSB-Cは急速充電には対応していないので、この端子から給電するとかなり遅いのはネック。
付属品
USB-C(メス) to USB-A(オス)変換コネクタとUSB-C(オス) to USB-C(オス)変換コネクタも付属。どちらも特に変わったことはないただの変換コネクタ。
USB-C(メス) to USB-A(オス)変換コネクタはUSB-A充電器に直差しする時に便利。USB-Aしかないハブにつなげる時にも使える。
特徴
VR機器本体にそのまま取付可能
VR本体にそのまま取付が可能。
ワンタッチである手軽さと、外観を損なわない小ささは魅力。重量は僅か11gと軽い。
U字になっており、Quest2に取り付ける際イヤホンジャックに干渉しないのも良いポイント。
USB充電器に直差し運用も可
一見間抜けな感じだがこのような運用も可能。公式サイトにもこのような画像があるので正しい使い方。
発熱が気になる人や、本体に付けるのが煩わしい人にはこの使い方がおすすめ。後方から照らす形でテストしてみたが、LEDは2つしかないものの光量不足によるトラッキングエラーは表示されなかった。
しかし設置型運用かつLED2つなので大きく離れたりすると光量不足によるエラーが出る可能性は広がる。本製品は本体に取り付けた運用がメインなので致し方ない所ではあるが、他社の設置型赤外線ライトより設置型運用の性能は劣る。
1.5W(弱モード),3W(強モード)の2段階切り替え機能付き
1.5Wの弱モードと3Wの強モードの2段階に切り替えが可能。
消費電力が気になる人は1.5Wを、広範囲をガンガントラッキングしたい人は3Wと選択が可能。下画像は1.5Wと3W時のLEDの明るさだが、見かけはさほど変わらない。
裏側に給電用USB-C完備で給電しながら使用可能
Quest2やPICO4にはUSB-C端子が1つしかないので、本来ならこのLEDを付けてしまうと充電が出来なくなってしまうが、このLEDライトには本体への給電機能が付いているので充電しながらのプレイも可能。
使用した感想
私はQuest2は所持していないのでPICO4での使用時の感想になる。ご了承。
本体取付時トラッキング漏れがほとんどない
本体の前面に近い部分に取り付けるため、トラッキングに漏れなどが発生しないかやや不安ではあったものの、暗闇使用では全くと言っていいほど問題ないぐらいトラッキングの漏れはなかった。
公式の画像で120°カバーされると書いてあったが、多分正しい。
真っ暗の中で使ってたけどトラッキングに関しては無問題。
弱モードと強モードはあまり変化なし
弱モード、強モードどちらのモードでも問題なくトラッキングが出来た。しかし体感では弱モード、強モードでどの程度変化が起きているのかの判別出来なかった。
弱モードでも安定して動いていたので、強モードにすればほとんどのVR機器で安定して動作が出来るだろう。
安定択として強モードがあるのは良い。困ったら強にすれば間違いないしね。
給電用USB-C端子はおまけレベル
本体への充電機能機能として給電用のUSB-Cがついているが、正直使い物にはならないかなーといった印象。
単なる5W給電しかできないので本体側のバッテリーは充電状態にはなるけど徐々に減っていく。
サイズ的にも不可能なんだろうけど15w給電くらいは対応して欲しかった。
本体ポート消費する問題
本体側に接続して使用するアイテムなのでUSBポートが1つしかないVR製品では運用しずらいと思った。一応給電機能も付いているが、5W給電しか出来ないので充電機能もやや物足りない。
わざわざ本体ポート1つ潰して運用するなら部屋に置くタイプの設置型赤外線ライトの方が良いと思った。
ポートが1つしかないVR製品には向かない。PICO4はイヤホンジャックすらないのでこの製品だけで1ポート埋まるのは厳しい。
設置型として運用出来るのは素晴らしい
本体側に接続して手軽に使用できる本体接続運用と、発熱対策やポート消費を抑えるための設置型運用の2パターン運用方法があるのは素晴らしい。
設置型運用は本体接続運用にくらべやや非力ではあるものの、大幅に動かなければ十分トラッキング出来るので通常使用なら問題ない。
運用の選択肢は多いほど腐らずに済むのでこの点はとても良い。
発熱が気になりすぎるが回避も可能
個人的にはこれが一番気になった。接続から5~10分程度でLED付近が手で触れないほど高温になる。
不具合品かと思って返品後に再購入しても状態が変わらなかったので、多分これがデフォルトなんだろうが、流石にこの状態で長時間プレイは怖い。
本体側接続運用でつけっぱで寝そべりながらVRとかしたい人はLED部分を布に当てない方が絶対良い。多分1~2時間ぐらい布を当ててたら燃える。それぐらいには熱い。
ただ幸いこの商品はUSB充電器に直差しして運用できるので発熱が気になった際は設置型として使用すれば発熱問題は回避できる。
間違ってLED付けたまま横になって爆睡したらやばいかも
まとめ:発熱に目をつむれるなら買い。運用方法の汎用性高し。
この手の商品は現状今回紹介した『ZyberVR 赤外線ライトナイトビジョンイルミネーター 』と、『ノーブランドの設置型赤外線ライト』ぐらいしかないので選択肢が少ない。
現状の感想だと本製品の設置型運用もしくは設置型ライトの方がおすすめ。流石に本体側面と場所が場所なので発熱すると危ない。特にVR睡眠をする人は自分の運用方法と要相談。こまめに消すことが出来るまめな人なら問題ないが私みたいな雑な人は無理。
設置型なら多少発熱しても何もない場所に置けば問題ないし本体のポートを使用しないので本格運用なら個人的には設置型に軍配が上がるかなといった印象。
VR睡眠はしないけど、暗所でVRをしたい人には有り。ただ給電機能5Wともいまいちだし、大事なUSB-C1ポートを常時これで消費するのはもったい無いのでUSB-PD機能付きのハブにつなげる等、本体側に取り付けて常用するなら何かしらの対策は必要かなと思った。
最悪設置型にして運用すればよいので運用の汎用性は高くはある。
個人的にはおすすめとは言えないが、本体側にも接続出来て設置型としても使用できる本製品に代わる製品がないのもまた事実。発熱とポート消費、給電機能に目をつむれるのなら十分買いではある。以上。
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